他者の立場で考えるために必要な力とは?~視点取得能力の育成と物語の活用~

前回は、相手の立場で考えたり感じる力「視点取得能力」の発達 を3段階に分けてお伝えしました。


前回の記事はこちら

↓↓↓

他者の立場で考えるために必要な力とは?―視点取得能力の発達




今回は、「視点取得能力をどのように伸ばしていくか」についてご紹介していきます。



▪️視点取得能力を伸ばすには?

視点取得能力を伸ばすためには、どのような方法があるのでしょうか??


① 実際に体験する

まず第一に実際にコミュニケーションを取ることです。


前回お話した「視点取得能力発達の3段階」を実際に体験し、自分で失敗したり試行錯誤していくことが大切です!


やはり自分の体験が一番の学びにつながりますよね。


年齢も性格も考え方も様々なお子さんが集う放課後等デイサービスは、まさにこうした場面を体験できる場所といえます。



② 「物語」の活用

もう一つは「物語」の活用です。


現実の場面は時として、

豊か「過ぎ」たり鮮烈「過ぎ」たりして、


「うまくできない」・「取り組めない」ことがあります。

おもちゃの取り合いを例に考えてみましょう。


そこでは…



このように、沢山の情報強い思考・感情が心の中を占領してしまって、

相手の気持ちになってみようという余裕や冷静さが持てないことがあります。


こんな時には、いくら「相手の気持ちを考えましょう」等と言っても難しいでしょ

う。


そこで、物語など架空の場面を使って練習することで、相手の気持ちを想像したり気づきやすい場合があります。


そこから段々と実際の場面に広げていくと良いと思われます。



▪️物語の取り入れ方

物語の活用方法として「読み聞かせ」が効果的と言われています。


①物語を楽しみながら架空場面で視点取得の練習ができ


②物語の内容について話すことで、

読み手と聞き手の間にコミュニケーションが生まれる実際のやりとりを体験できる からです。



読み聞かせの本は、お子さんの興味のあるものであれば何でも良いですが、複数の登場人物がいて、その思いや考えがすれちがったり勘違いしたりするお話や場面は、視点取得の練習がしやすいです。


「なんでAくんはこう思ったのかな?」


「どうすれば良かったかな?」


と尋ねてみましょう。


自分とは異なる他者の視点に気づくきっかけになるかもしれません。



~視点取得の練習におすすめの本~

『あおくんときいろちゃん』です


このお話には「色が混ざって緑になってしまったことを、両親は知らないから気づけない」という認知的視点取得の理解が隠れています。


「なんでお父さんとお母さんはあおくんだってわからないのかな」など少し脱線してコミュニケーションをとってみると、視点取得の確認や練習になります。


読み聞かせが照れくさい年齢のお子さんなどは、宿題を見る感覚で国語の教科書を一緒に見てみたり、好きな映画やアニメ、漫画などを使ってみても良いかもしれません。




★★★ 読み聞かせのポイント ★★★


・必ずしもお話を順番に、正しく理解することにこだわらなくても構いません。


・ページを飛ばしてしまったり、脱線してお話の意図と異なる部分で楽しんでもOK!

それを受け止め、評価し、一緒に楽しむことが、長い目で見ると発達にとって効果的と考えられます。



視点取得能力は、普段なかなか意識されにくい能力ですが、私たちのコミュニケーションを支える重要な力であり、また、高度でそれゆえ難しい力でもあります。


時には大人でも難しい力です。


なので、お子さんが相手の立場で物事を理解できた時には、すごいことができたんだたくさん褒めてあげてください!




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